「発見された」や「褒められた」など「~される」という表現を受け身といい、日本語ではよく使われる表現です。
ところが韓国語の受け身について調べてみると『韓国語には受け身の表現がない』と解説されているのを目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
本当に韓国語には受け身がないのか、何故ないのかについてお伝えします。
スポンサーリンク
韓国語には本当に受け身の表現ってないの?
まず韓国語に受け身表現がないかどうかについて結論からお伝えしましょう。
韓国語にもちゃんと受け身表現はあります。
例えば、こちらの韓国語の文章をご覧ください。
불꽃쇼를 연상케 했다.
花火ショーを連想させた。
これは韓国のニュースサイトの記事から一部文章を抜粋したものです。
『연상케 했다.(ヨンサンケ ヘッダ)』は日本語訳すると『連想させた。』という意味になります。
『~させた』という受け身表現ですね。
『連想した。』を韓国語に翻訳すると『연상 했다.(ヨンサンヘッダ)』となり、『연상케 했다.(ヨンサンケ ヘッダ)』とは違います。
ではもう一つ別の韓国語の文章をご紹介しましょう。
5개 도시에서 개최될 예정이다.
5つの都市で開催される予定である。
こちらの文章も韓国のニュースサイトの記事から一部文章を抜粋したものです。
『개최될 예정이다.(ケチェドェル イェチョンイダ)』の『개최될(ケチェドェル)』の部分が『開催される』という意味の日本語訳になります。
『開催される』というのは『~される』という受け身の表現ですね。
『開催する予定である。』を韓国語に翻訳すると『개최 할 예정이다.(ケチェ ハル イェチョンイダ)』となり、『개최될 예정이다.(ケチェドェル イェチョンイダ)』とは違う形になっています。
このように韓国語にも受け身表現はあるのです。
韓国語に受け身がないと言われる理由
日本語同じように、韓国語にもちゃんと受け身の表現があるのに、何故韓国語には受け身がないと言われたりするのでしょうか。
その理由は、韓国語はあまり受け身の表現が使われないからです。
例えば、日本語で「私は彼に愛されている。」という表現があったとしましょう。
この場合、韓国語では「彼は私を愛している。」というように受け身ではない表現が使われることが多いです。
他にも、日本語だと「誰かに押された。」といいますが、韓国語では「誰かが押した。」と能動的な表現が使われることが多いです。
つまり、韓国語は日本語のように「~される」のような受け身の表現を日本ほど多用しないというのが理由なんですね。
韓国語の受け身表現は5種類ある
韓国語にも受け身の言葉はあるので、当然受け身に変化させる文法が存在します。
日本語だと「閉める」→「閉められる」、「叩く」→「叩かれる」のように、たいていの日本語は語尾を「~れる」のように変化させれば受け身表現が作れます。
しかし、韓国語の受け身表現はちょっと複雑。
韓国語では受け身のことを被動詞といいまして、パターンが5種類もあるのです。
5種類とはどんなものがあるのか挙げてみましたのでご覧ください。
- ~되다(トェダ)に変化させる
- ~지다(チダ)に変化させる
- ~당하다(タンハダ)
- ~받다(パダ)をつける
- 기(キ)、리(リ)、이(イ)、히(ヒ)のどれかをつける
動詞によってこの中のどのパターンを使うかが決まります。
スポンサーリンク
韓国語の受け身表現の例
韓国語の受け身のパターンが5種類もあって、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、簡単な例を挙げて少しだけ解説しますね。
いきなりマスターしようと思ってもなかなか難しいので、ここではニュアンスを掴んでいただければいいかなと思います。
~되다(トェダ)に変化させる
動詞の『~하다(ハダ)』の部分を『~되다(トェダ)』に変化させることで受け身表現が作れます。
상담하다. → 상담되다.
相談する。 相談される。
~지다(チダ)に変化させる
전하다. → 전해지다.
伝える。 伝えられる。
~당하다(タンハダ)をつける
『~하다(ハダ)』という動詞の中でも迷惑や被害を表す否定的な動詞に対して受け身を作るときに使われます。
무시하다. → 무시당하다.
無視する。 無視される。
~받다(パダ)をつける
『~하다(ハダ)』という動詞の中でも中立で肯定的な動詞に対して受け身を作るときに使われます。
칭찬하다. → 칭찬받다.
褒める。 褒められる。
기(キ)、리(リ)、이(イ)、히(ヒ)のどれかをつける
パッチムで終わる動詞に対して受け身表現を作るときに使います。
パッチムとは『子音+母音+子音』のように最後の音節が子音で終わる動詞のことをいいます。
パッチムの形によって、기(キ)、리(リ)、이(イ)、히(ヒ)のどれを使うかが決まります。
『기(キ)』を使う場合:
パッチムの形が「ㄴ、ㄶ、ㅁ、ㅅ、ㄻ、ㅊ」のどれかに該当する場合。
감다. → 감기다.
巻く。 巻かれる。
『리(リ)』:
パッチムの形が「ㄹ、ㅀ、ㄷ」のどれかに該当する場合。
밀다. → 밀리다.
押す。 押される。
『이(イ)』:
パッチムの形が「母音、ㄲ、ㅍ、ㅎ、ㄹ」のどれかに該当する場合。
보다. → 보이다.
見る。 見られる。
『히(ヒ)』:
パッチムの形が「ㄱ、ㄷ、ㄺ、ㄼ、ㅂ、ㅈ」のどれかに該当する場合。
먹다. → 먹히다.
食べる。 食べられる。
韓国語を効率的に勉強する方法
韓国語は、日本語と同じで文章の並びが最後に述語が来たり、『무시(ムシ):無視』や『삼각(サムカク):三角』のように日本語と発音が同じ単語、似ている単語も多々あって他の外国語に比べて日本人にはなじみやすい言語ですが、今回のように韓国語では受け身表現があまり使われなかったり、受け身はあるけれどパターンが5種類もあったりと、難しく感じる部分もありますね。
こういうような韓国語独特の表現というのは、机上で勉強するよりも実際に会話したり、会話を聞いたりして、目や耳で慣れることが一番早いと思います。
目や耳から韓国語を勉強するのに効率的なのが、韓国語教材です。
例えばこちらの韓国語教材【元サムスン技術通訳が教える韓国語光速インストール学習法】ですと、実践された方の実績もありますし、おすすめです♪
わざわざ交通費と時間をかけて通う必要がなく、買いきりで自宅でいつでも勉強できるのでとっても経済的かつ効率的。
ちゃんと実績もあるのでしっかり実践すれば韓国語を身に付ける事ができます。
高い月謝を払って韓国語教室に通う前に、一度韓国語教材を試してみるといいと思います。
実際私の周りで韓国語教室に通っていた人、私より高いお金と時間をかけて通っていたのに、韓国語私より身に付いていませんでしたので…^^
韓国語の受け身表現のまとめ
韓国語の受け身表現について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
ここまでご覧くださったあなたは、お分かりの通り、韓国語にも受け身の表現はあるのです。
ただ、日本のように頻繁に使われることはないので『韓国語には受け身はない』と解説しているところもあるのかなと思いました。
あまり頻繁に使われないってことは、韓国語の受け身表現って簡単なのかなって思ったら、なんと5種類ものパターンがあってびっくりされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
私は「頻繁に使われないのに、こんな複雑なんかい!Σ(゚Д゚)」って思わずツッコみましたもんwww
でも、韓国でも実際には受け身表現、使われているんですよね。
韓国のニュースサイトを覗いてみるだけでも、受け身の表現は使われています。
受け身表現を勉強しつつ、肯定的な表現も一緒に勉強するというのがいいかもしれないです。
파이팅!(パイティン!)
(๑•̀∀- )و
こちらの記事もチェックしてみてね。
>>パソコンでの韓国語入力の設定と打ち方、キーボード対応画像
>>嬉しい気持ちを表現する簡単で便利な韓国語が知りたい!
>>韓国語の『はい』『いいえ』のハングル文字と発音はこれ!
>>韓国語の『あなた』はたくさんある!意味と発音を知っておこう
>>ビジネスで使える超基本簡単便利な韓国語フレーズ
>>初心者でも効率よく韓国語が勉強できるおすすめサイトをご紹介
>>超簡単なフレーズだけ!友達同士で気軽に使える韓国語の挨拶
>>韓国語の数字のハングル文字表記と読み方をマスターしよう
>>韓国語ができなくても旅行に役立つおすすめ無料アプリ一覧
>>友達に韓国語で『あけましておめでとう』を伝えたい!
韓国語では能動態で表現できるのを受動態で表現すると100%間違った表現になります。基本的に能動態を使って、やむを得ない場合だけ受動態を使う。それが原則です。なので韓国人にとっても英語や日本語の受け身の表現が難しいです。最近は韓国人でも英語を勉強しすぎたのか間違って受け身の表現を使う場合があって国語に試験でもそれに関する問題が出題されたりします。